FC2ブログ

心臓の臨界点

(Sun)

Posted in

0 Comments


 人の魂とはきっと
 ろうそくに点る青い火の粒であるにちがいない

 悲しくなるような儚さを湛えて
 夢のような明るさで
 密やかに揺れ動いている
 見つめあえば目の奥に青く焼き付き
 わたしの記憶の淵を焦がす

 身を切るような静けさの中に
 砕け散った悲しみの破片を拾い集める
 幾度かその切っ先がわたしの指を割いた
 わたしの指に青い火は通っていなかった
 代わりに細く赤い糸が垂れる
 ああ 悲しみが痛くてよかった

 真っ赤な心臓がいつか
 青い火の粒になって
 空に浮いたとき
 わたしの悲しみはようやく許されて
 白く澄んだ冷たい空に
 この指も融けていく





スポンサーサイト